翰逸神飛 | my hands moved on their own 書道作品 japaneseart japanese calligraphy 書家 田川悟郎 Goroh Tagawa


翰逸神飛

my hands moved on their own
No.1,813
2019/04/25 – 116


書は人なり。


夫運用之方 雖由己出
規模所設 信屬目前
差之一豪 失之千里
苟知其術 適可兼通
心不厭精 手不忘熟
若運用盡於精熟 規矩諳於胸襟
自然容與徘徊 意先筆後
瀟灑流落 翰逸神飛
亦猶弘羊之心 預乎無際
庖丁之目 不見全牛

それ運用の方は、己より出ずると雖も、規模の設くる所は、信に目前に属す。之を一豪(いちごう)にたがえば、之を千里に失す。いやしくも、其の術を知らば、まさに兼ね通ず可し。心は精なるを厭いとわず、手は熟すを忘れず。若し、運用は精熟を盡し、規矩は胸襟にそらんずれば、自然に容与徘徊し、意は先に、筆は後に、瀟灑流落して、翰は逸し、神は飛ばん。亦た猶、弘羊の心は、無際にはかり、庖丁の目は全牛を見ざるがごとし。

孫過庭「書譜」より