空五倍子色(うつぶしいろ)


うつぶしいろ(空五倍子色)
UTSUBUSHI−IRO
bisque color



和の伝統色のひとつ。説明が難しいんですが、ちょうどこの写真の和紙のような うっすら灰紫がかったこげ茶色です。

日本語の色の名前は世界でも類を見ないほどたくさんあるんですが、その理由は逆に「古代の日本では色に名前をつける概念がなかったから」だそうです。桜の色は「桜色」、桃の色は「桃色」、桔梗の色は「桔梗色」という風に、色に名前がないからそのものの名前で呼ぶことになり、結果たくさんの色名のバリエーションができたんだとか。この「うつぶし色」も、空五倍子という植物性の原料で染めた色のことです。

日本に古来からあった色の表現は「赤、青、黒、白」のわずか四つ。
しかも、この四つはそれぞれ「明るい、淡い、暗い、著い」という、濃淡と明暗を示す言葉に中国の漢字をあてはめたものなので、現代のような色の名前とはまた違ったものだったとか。

色の概念がなかったから色の名前が豊富になった。
文化って面白いですね。


大和ことば – 038 / 365

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