書經三寫 烏焉成馬(じさんしゃをへて、うえんうまとなる)禅語 禅書 書道作品


書經三寫
烏焉成馬

じさんしゃをへて、うえんうまとなる


噂はあくまで噂、鵜呑みにはしないぞと心得ているつもりでしたが、想像以上にぼくたちの生活は噂をもとに成り立っていることに改めて驚いている今日このごろ。

誰がどうしたというありがちな友人の話から、どこそこのお店が美味しいらしいよというグルメ情報などのちいさなものに始まり、果ては福島の原発がいまだ危機的な状況にあるとか、衆院選で投票用紙の改ざんが行われたという匿名のネット情報のような大きなものまで。改めて振り返ってみると噂、つまり伝聞で入ってくる情報の多いこと多いこと。TVや雑誌などのメディアですら伝聞情報を報道することもあるくらいですから世の中噂だらけです。

さすがに大きな情報はその真偽を確認しないと、とは思うものの、例えば友達の伝聞で「あいつが最近凹んでるらしいよ」となれば「じゃぁ景気づけに飲みにでも誘うか」みたいなことは日常的に起こっているのが現実。思い返せば、IT社長だった頃にも「次はモバイルのSNSが来るらしいよ」なんていう誰が言い出したかわからないウワサだけをもとに経営判断する社長さんも少なからずいたような。正しく伝わっていればそれでいいのですが、伝わる過程で歪んでしまっていたとしたらと思うとなかなかスリリングです。


閑話休題。「書經三寫、烏焉成馬」とは、「字を三度写すと、烏や焉の文字が馬の字になる」、すなわち、噂は人づてで伝わるうちにハナシが変わってくるということを諭したことば。

先日、崎陽軒の焼売弁当の「白米がおいしい」という話が、一周回って「悟郎さん関西人やのに551より崎陽軒のシューマイのほうが好きらしいですね」という話に変化してボクのもとへ返ってきました。

福島原発の状況や選挙の不正などは自分で確かめるすべがないので情報源をしっかり確認するくらいのことが精一杯ですが、身の回りのことで大事なことはやっぱり自分自身で確認しなくちゃいけませんね。


禅のことば – 059 / 365

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