断つ(たつ)

たつ(断)
TATSU
cut off



切るという言葉とほぼ同義ですが、使いドコロが微妙に違うという、日本語の難しさが際立つ言葉。

ひも状、棒状のものを切ること。道を遮断すること。供給を止めること。継続していたこと、習慣をやめること。関係を解消すること。連絡が途絶えること。望みを失うこと。すべて「たつ(断つ)」の意味です。いずれも「切る」で良さそうな感じですが、「食料の供給を切る」、「飲酒の習慣を切る」、「望みが切られる」… やっぱりおかしいですね。逆に「割れたガラスで指を断った」とは言わないし、「バットが虚しく空を断つ」というのも明らかにおかしい。同じように、布を「たつ」となると「裁つ」、いのちを「たつ」となると「絶つ」と漢字が変わってきたりもします。日本人はこのあたりのことを慣習的に学習するのでなかなか説明が難しいところ。語源は同じ「たつ」なんですけどね。

何か新しい習慣をはじめる時には何か不要な習慣を断つこと。むかし経営者の先輩にアドバイスされたことです。
細々としたタスクに時間を取られ、大きくアクションできていない今日このごろ。そろそろ何かこれまでやってきたことを断つタイミングかもしれません。


ちなみにちょっとオドロオドロしい背景の写真は、血ではなくてビーツという野菜をカットした後の 真魚板。きれいな色です。


大和ことば – 090 / 365

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