玉轉珠回(たまてんじたまめぐる)禅語 禅書 書道作品


玉轉珠回

たまてんじ、たまめぐる


そのむかし、先輩経営者の方から「会社や事業にとっての最大のリスクは停滞することだ」と教えてもらいました。経営が停滞するのは経営者の、事業が停滞するのは事業責任者の思考とアクションの停滞が原因だと。これまた別の先輩経営者からは、もうどうにもこうにも打つ手が思いつかないという時には「流れに身をまかせる」というのもひとつの方法だとも教わりました。
言われた当時はあまりよく理解できてなかったかけれど、振り返ってみるといろいろと思いあたるフシもあり。今となっては会社経営だけじゃなく、生き方としてもヒントになることなんちゃうかなと感じています。

改善の必要性はわかっているけど、どうしていいのかわからない。だから結局なにもしない。何もしていないからどうしていいかの答えもわからないままだし状況もかわらない。この停滞の悪循環を抜け出す方法すらわからないなら、流れに身をまかせて誰かのアドバイスに乗っかって行動してみるのもひとつの方法。それが正しいのか間違っているのか、じっと考えていても答えは出ないからまずはアドバイス通りに動いてみる。そうすると自然に動いた結果が正しかったかどうかを教えてくれるでしょう。そうなったらもうあとは続けるなり、修正するなり、自然と動いていくもので。

曹洞宗の開祖・道元禅師が、著書の「正法眼蔵」第六章、第二十一節「塵刹・蓮華」の項で心強いことを言ってくれていました。

しるべし、出生合道出なり、入死合道入なり。
その頭正尾正に、玉転珠回(ぎょくてんしゅうい)の威儀現前するなり。


生まれてくるときには道に合して生まれ、死ぬときもまた道に合して死ぬものだ。
玉が転がるように生きていれば始めも正しければ、終わりも正しい。
と、私的な解釈ですがたぶんそういうことを言ってるんだと思います。

道元の言葉が正しいかどうかはさておき、とりあえず背中を押されたと思って転がりつづけてみようと思います。

Like a Rolling Stone.


禅のことば – 017 / 365

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