水至清則無魚 人至察則無徒(みずいたってきよければすなわちうおなし、ひといたってさつなればすなわちとなし)禅語 禅書 書道作品


水至清則無魚
人至察則無徒

みずいたってきよければすなわちうおなし、ひといたってさつなればすなわちとなし


何年前だったか、小泉今日子さん主演の「最後から二番目の恋」というドラマがあったのをご存知でしょうか。
詳しい設定は省略しますが、ストーリーの中で、出会い系サイトに登録しようとする既婚の妹を役所勤めのマジメな兄が叱るくだりがあって、そこでこんな台詞のやりとりがあります。

兄 : 何考えてんだ!いい年して!よく考えろ!
妹 : もういい!
        なんていうかわかってるから言わなくていい!
        間違ってるのはわかってるの!
        でもやるの!
        お兄ちゃん正しいことしか言わないからつまんない!
兄 : 正しいこと言って何が悪いんだよ!

そこに、第三者のキョンキョンが…
「お兄さんの言ってることってすっごく真っ当だし、必要なことばだとあたしは思いますけど。でも、真っ当で必要なことってつまらないんですよ、きっと」とひとこと。


閑話休題。
班超が編纂した「後漢書」という歴史書に「水至清則無魚、人至察則無徒」という一節が登場します。いわく、「水がキレイすぎると魚は住みつかないし、人も清廉で明察すぎるとかえって人が遠ざかっていく」とのこと。

ボクが早くも禅語を書き続けることに心折れかけているのは、もしかすると禅語が正し過ぎるからかもしれません。そんな禅語にこういう言葉があるのが面白いですね。

正しいことは必要だし、やっぱり正しいんですが、正しいことだけじゃつまらないんです。
人生は冒険ですから。
ボクはこれからも清濁あわせ呑んで行きます。


禅のことば – 058 / 365

毎日一語、趣きのある禅語をえらんで書にしています。
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