無可嫌著眼界平不藏秋毫心地直  禅書 書道作品 zen zenwords calligraphy


無可嫌著眼界平
不藏秋毫心地直

けんじゃくすべきなくんばがんかいたいらかに
しゅうごうをかくさざればしんちなおし


この禅語は中国の書家、詩人の黄庭堅が山谷詩集に記した一節です。
いわく、「好き嫌いにこだわらなければ世の中は穏やかで、こだわりがなければ心中は安らかだ」と。

これは禅道では繰り返し登場する重要なテーマで、いろんな禅僧がさまざまな言葉で表現しています。最近は流行っているのか、書店に行くと「ココロを安らかにする禅のことば…」的な書籍がたくさんありますが、どの本もだいたいこのテーマを「好きだ嫌いだっていうこだわりの気持ちを消してココロを空にすれば安らかに過ごせるよ」とそのまま解説しています。

いやいや、そうは言われても、好きだ嫌いだっていうココロの抑揚は人生をドラマチックにしてくれるエッセンスだから消してしまってはつまらないし、そもそもちょっと瞑想したところで消えるもんじゃないしと思ってしまうのが人情。

本格的に禅道を極めるならハナシは別ですが、ボクをふくめ今のところ悟りを開く予定がないみなさんは、好き『だから手元に置いておきたい』とか、嫌い『だから遠ざけたい』とか、だからどうこうしたいというこだわりや執着の部分だけを捨ててしまって、好きなら好き、嫌いなら嫌い、それだけでいいじゃないかと、そういう風に読んでみたら面白いんじゃないですかね。

好きだから好き、嫌いだから嫌い。ザッツオール。


禅のことば – 263 / 365

毎日一語、趣きのある禅語をえらんで書にしています。
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