おちこち(遠近)


おちこち(遠近)
OCHIKOCHI
perspective



旧仮名使いでは「をちこち」です。漢字では「彼方此方」とも。遠方からご近所まで、つまりあちらこちら、そこらじゅうで、という意味で使われた言葉。現代の「あちこち」の語源か?と思い調べてみましたが、明確な根拠は見つかりませんでした。

面白いのが、距離の遠い近いだけじゃなく、時間の遠近、現在と未来という意味も含まれているところ。後者の用法で、万葉集に「をちこちかねて言(こと)はいへど」というくだりが出てきます。前後の文脈も踏まえると「今も未来も(気持ちは変わりません)と言葉では言うけれど」という現代語訳。男女のいざこざは今も昔も変わらんもんですな。


大和ことば – 139 / 365

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