傀儡回し(くぐつまわし)


くぐつまわし(傀儡回し)
KUGUTSU MAWASHI
puppet master



傀儡(くぐつ)とは、木製の操り人形のこと。「傀儡回し、傀儡廻(くぐつまわし)」、または「傀儡師(くぐつし)」とは、この傀儡を操る人形師のことを指すことばです。語源は、日本語古語説、漢語説、朝鮮語説など諸説あり不詳。

傀儡を使った人形芝居は平安時代にはすでに存在し、祭りや市など人の集まる場所を転々としながら芸を披露する「傀儡子(くぐつし)」という集団が存在したとのこと。当時の傀儡子たちは、定住せずにテントのような住居で生活をしながらジプシーのように生活し、傀儡劇のほかに水を操る水芸や、剣や玉を使ったジャグリングのような芸も披露していたとか。当時の日本にはルーツが見られないそれらの芸の特異性から、ヨーロッパのジプシーと同じくインドから中国、韓国を経て流れ着いた流浪の民ではないかとも言われているそうです。

のちに傀儡子たちは寺社に抱えられ定住するようになり、その芸は猿楽、人形浄瑠璃、文楽といった現代にも継承される伝統芸能に昇華しました。なんともミステリアスな「傀儡回し」ですが、芸事が職業と認められたもっとも古い例ということで、日本史上初の芸能人とも言われているそうです。


やまとことば – 317 / 365

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