言霊(ことだま)


ことだま(言霊・言魂)
KOTODAMA
the miraculous power of language



ことだまとは言葉の持つ力、言葉に宿ると信じられている霊的な力のこと。

ちなみに力が宿ると信じられていた「言葉」とは、書き言葉ではなく「声に出して発声する言葉」のことです。古代神道では、神の前で声に出して奏上される「祝詞(のりと)」やお参りの際の柏手(かしわで)などに代表されるように、音には場を清め邪気を払う力があるとされていました。書いた文字を音として発する時に力が宿ると考えられていたのでしょう。余談ですが、お祝いの席で「忌み言葉」を使ってはいけないという慣習もこの言霊信仰の名残だとか。

最近では、自己啓発的な意味合いで「言葉を口にすることで現実化する」とかいう使われ方もしたりしますが、本来は「現実化するから慎重に言葉を選べ」という戒め的な側面が強かったようです。もしかすると日本語のフワッとした婉曲表現のルーツはこのあたりにあるのかもしれませんね。

自己啓発的なハナシもスピリチュアルな考え方も、ボクはあまり好んで首を突っ込む方ではありません。でも、自分の思いを言葉にして宣言することでもたらされる変化や影響については、いいことも悪いこともこれまで何度も経験してきました。きっと「言霊」という言葉は、先達のみなさんのそんな経験則からの戒め、教えを象徴する言葉だったんじゃないでしょうか。


写真は、天井に吊るして乾燥中の書。
声に出して読み上げていないので、ただ静かに風に揺られるのみです。


大和ことば – 115 / 365

毎日一語、趣きのある大和ことばをえらんで書にしています。
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