對牛彈琴(牛に対して琴を弾ず)禅語 禅書 書道作品


對牛彈琴

うしにたいしてきんをだんず


先日、恵比寿の居酒屋で、上司の無能エピソードを熱く語り合う見知らぬ若い男性会社員たちのグループと背中合わせになりました。酒の肴にもならないハナシなのでスルーしてましたが、「上司が何を言ってるのかまったく意味がわからない」という話題がたぶん2時間近く続いてたんじゃないでしょうか。誰だか知りませんが彼らの言う無能な上司さんに同情しつつ、きっとその上司も違う居酒屋で部下の無能エピソードを語ってるんちゃうかなと想像してみたりして。

馬の耳に念仏ということわざと同義の、「對牛彈琴」という禅語があります。
読んで字のごとく、牛に琴を弾いて聞かせるという意味。

ともに、忠告や助言に耳をかさない愚かさを戒めることばとして、「聞かされているけど理解していない側」への教訓として使われることが多いですが、ボクは馬に念仏を聞かせる側にも大いに改善の余地はあると思います。

まぁ冒頭の上司と部下のケースで言えば職場的には部下のコントロールができてない上司の責任ということになる思いますが、人どうしの問題として考えればどっちもどっち。
そんなことよりこのことわざ、馬や牛に失礼すぎやしませんか。
きっとひねくれた人間より素直に念仏も聞き、琴も味わいますよ。


禅のことば – 026 / 365

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