梓(あずさ・し)


(あずさ・し)
azusa – shi

木の名。
固くて良質で、細工に適し、建築木工の材料として重宝される。
別名、きささげ。あかめがしわ。
版木を彫る。印刷する。
書物を出版すること。
建具師。大工。



書籍を出版することを「上梓(じょうし)する」と言ったりしますが、それは、梓(あずさ)の樹を彫って版木を作り、印刷していた古代の習俗に由来しているそうです。

梓は、別名「木王」と言って百木の長として尊ばれたとか。昔から、特に中国では建具などの建材としてよく使われたらしく、建具師や大工といった意味はそこから来ているもの。

中国の「梓」と日本で言う「あずさ」がそれぞれ違う樹木をさしていて、今では日本でもほとんど「あずさ」とは呼ばなくなったために、厳密には「あずさ」という名の樹木は残っていません。日本で言う「あずさ」は、正式名「ミズメ」であろうと言われていますが、他にも、「キササゲ、アカメガシワ、オノオレ、リンボク」などの樹を指すという説もあり、他にも地方では「アサダ、ナナカマド、ニシキギ」などがそう呼ばれることも。

今ひとつ成り立ちがはっきりしない字ですが、建材としてすぐれた強さ、真っ直ぐさを持ち、百木の長と呼ばれ珍重された樹を指す字であることは間違いないので、名付けにはぴったりな字ですね。