一遍上人 時衆制誡 | mercy heart 書道作品 japaneseart japanese calligraphy 書家 田川悟郎 Goroh Tagawa


専ら慈悲心を発して
他人の愁ひを忘るることなかれ

Never forget the sorrow of others, with your mercy heart
一遍上人「時衆制誡」より
256/365 : 2018/9/13


まわりのみなさんの厚情に感謝してばかりだとどうも具合がわるいですね。精神衛生的に。うまく言えませんが、「ありがとう」がちゃんと世の中をくるくる回るように行動してないといけないというか。厚意を受け取りっぱなしで「感謝、感謝」とカンタンにすませていてはいけないなと。

そんなことを戒めとしてブツブツ自分に言い聞かせながら「時衆制誡」の一節を。一遍上人が、信徒に向けてあたりまえのことをそのまま著した戒律というか、心構えのようなものです。

あたりまえのことは読んでも感動がないしつまらないんだけど、ないがしろにするひとがいるかぎり、誰かが言い続けなきゃいけないことなんだなぁと。


時衆制誡(じしゅうせいかい)

専ら神明の威を仰ぎて、本地の徳を軽んずることなかれ
専ら仏法僧を念じて、感応の力を忘るることなかれ
専ら称名行を修して、余の雑行を勤むることなかれ
専ら所愛の法を信じて、他人の法を破ることなかれ
専ら平等心を起して、差別の思ひをなすことなかれ
専ら慈悲心を発して、他人の愁ひを忘るることなかれ
専ら柔和の面を備へて、瞋恚の相を現はすことなかれ
専ら卑下の観に住して、驕慢心を発すことなかれ
専ら不浄の源を観じて、愛執の心を起すことなかれ
専ら無常の理を観じて、貪欲の心を発すことなかれ
専ら自身の過を制して、他人の非を謗ることなかれ
専ら化他の門に遊んで、自利の行を怠ることなかれ
専ら三悪道を恐れて、恣に罪業を犯すことなかれ
専ら安養楽を願って、三途の苦しみを忘るることなかれ
専ら往生想に住して、称名の行を怠ることなかれ。
専ら西方を持念して、心を九域に分つことなかれ。
専ら菩提の行を修して、遊戯の友に交はることなかれ
専ら知識の教へを守り、恣(ほしいまま)に我意に任することなかれ

我が遺弟等、末代に至るまで、すべからくこの旨を守るべし
努力めて三業の行体を怠ることなかれ
南無阿弥陀仏

一遍